現場からのクレーム対応(2)/応用・実践編

現場からのクレーム対応(2)/応用・実践編現場からのクレーム対応(2)/応用・実践編 [完売廃版]
瀧藤 圭一 著
2010年12月01日発売
出版社名:ゼンドラ株式会社
価格:2,100円
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はじめに

クレームは「宝の山」と揶揄されるほど、大切なお客様の「声」にまちがいありません。しかし、担当する者にとって、持ち込まれるそれらのクレームは、「宝の山」にしてはそれほどありがたいものと感じることが少ないのも事実です。
なぜなら、「宝の山」にしては、その荒いことば遣い、強硬なまでの態度、執拗なまでにつきまとうその執念深さに、恐れおののき、憂鬱な気分に陥るからです。

長年、クレーム処理をおこなってきた中で、最近特に感じていることは、クレームは非常に厄介な存在になってきたと痛感していることです。今後も、インターネットの環境が進めば進むほど、つまり、双方方向の情報システムが進めば進むほど、クレームはより高度に、そしてより複雑になっていくことでしょう。

もちろんクレームに対しては、天使の囁きなのか、悪魔の恫喝なのか、意見が分かれるところです。そこで、前作の「クレーム対応 基礎・技術編」では、クレームを十把一絡げに捉えるのではなく、正当なクレームを「苦情」、こじれたクレームを「トラブルクレーム」、悪意のクレームを「イチャモンクレーマー」と区別して対応しなければならないことを。その上で、基本的な対応の手順を書き下ろしました。

今回はそれらを踏まえて、身に付けておいて必ず役に立つ、いや、必要な知識である、衣服の価値、話術、さらには法律にまで踏み込んで書き綴りました。そして、私が経験したクレームの数々と共に、見聞きしたクレームをも書き加えました。これらは現実に起きた事実に基づいて書き下ろしています。

たしかに、的確なクレーム処理は、実際に色々と経験してみなければ、なかなか身に付くものではありません。しかし、数多くのクレームやその処理のやりかたを知っておくことは、いざという時の手助けになることにまちがいありません。

最後になりましたが、お忙しい中、法律に関する内容をチェックしていただいた、当社の顧問弁護士である「信岡法律事務所」の信岡登紫子先生に、ここで心からの謝意を述べさせていただきます。

クレーム処理の憂鬱さを少しでも軽減していただければ、著者として望外の幸せです。

2011年12月
瀧藤圭一

 

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